令和元年度研究大会・指導者研修会
令和元年度石川県高等学校PTA連合会研究大会並びに指導者研修会は、11月5日(火)県文教会館ホールにおいて、PTA会長、学校長をはじめ、会員210名が参加して開催された。
開会式で粟田真人会長は、「少子化問題等を始め、AI、ネット環境が急激に進化する令和という新時代に入り、これからの教育、人づくりをどうしていくかを考える大事な時期に差し掛かっている。大学入試における英語の民間試験といった目先の問題だけでなく、数十年後の社会を支える子どもたちの人間力をどのようにして育んでいくかといった大きな視点で議論することもPTAの役割である。会長としてPTAが意見交換、交流の場となり、子どもたちの成長に繋がるように努力したい。また、令和3年の全国高P連石川大会の成功がその後の本県の教育環境の向上につながる。そのためにも今後も引き続き石川大会開催に向け、皆様のご協力をお願いしたい。」と挨拶した。
続いてご挨拶をいただいた田中新太郎県教育長は、冒頭で教員の多忙化改善の取組状況について、「教員の働き方改革に取組んで2年目に入るが、改善はみられるものの十分ではない。教員の多忙化により教員志望者が大きく減っていることは大きな問題である。根本的な解決には国による教員定数増しかないのが現実だが、財源不足で実現しそうにない。少なくとも国は教員定数の中長期的計画を発表しないと教員離れは改善しない。」と国への要望を述べた。また、「すでに、知識だけでは通用しない時代、難関大学に入っても安心できない時代になっており、高校では企業との連携、最先端技術に触れる機会を増やし、働く意味を考えさせ、実社会とのつながりを意識させることで人間力、学ぶ意欲の向上に努めている。普通科高校の場合は専門高校より実社会とつながる機会が少ないので、大学進学後の学生生活で社会とつながる体験を各家庭で勧めて欲しい。」と家庭の協力を呼びかけた。
続いて表彰式では、田中新太郎教育長より優良PTA石川県教育委員会表彰が3団体に授与され、PTA活動振興功労者として、粟田会長から45名に表彰状が贈呈された。また、全国高P連石川大会のポスター・シンボルマーク表彰では応募した加盟校生徒から各部門最優秀賞1名、優秀賞3名に粟田会長から表彰状と副賞が授与された。
記念講演は、日本大学経済学部教授の安藤至大氏を講師に迎え、「労働経済学で考える近未来の働き方~私たちが安心して暮らせる平等な社会を実現するために~」と題して行われ、多くのことを学ぶ機会となった。
研究協議では、大聖寺高校、金沢二水高校、羽咋工業高校のPTAがそれぞれの実践活動の成果を発表し、県教育委員会の清水茂生涯学習課長より指導助言をいただいた。
清水課長は「3校の発表から、PTAには他団体や地域をつなぐ架け橋、子どもを中心としたネットワークづくり、地域の教育力向上といった役割があることを改めて実感した。これからのPTAはネット等を活用し、できる人が、できる時に、できることを楽しんで行うといった緩やかな参加を認めていく時代であり、OBも巻き込んで子どもたちが実社会とのつながりを意識できる取組を学校と協力して進めて欲しい。また、働くやりがい、生きる楽しさを実感する保護者の姿が子どもたちの人生の羅針盤となることから、PTA活動がさらに自己を成長させ、楽しい学びの時間となることを期待している。」との講評をいただいた。
閉会では、中田靖治副会長が、「学問・技術は学校で学ぶ。何のために働くかといったようなことは家庭が第一の学びの場である。そんな家庭の役割を補完するのがPTAであり、PTAに関わっている親の姿を見せることも子どもの成長に繋がっていくのではないか。今後もPTA活動の充実のためにご意見をいただきたく、ご協力をお願いしたい。」と挨拶し、充実した研究会・指導者研修会を終えた。
令和元年度 表彰
◎ 優良PTA石川県教育委員会表彰
石川県立小松明峰高等学校PTA
石川県立金沢西高等学校PTA
石川県立鹿西高等学校PTA
◎ 石川県高P連活動振興功労者表彰
加賀地区
大聖寺 坂本 博胤 加 賀 上田 美子
小 松 南野 延男 小松市立 石郷岡信二
小松市立 大音 順子
金沢地区
野々市明倫 西田 哲雄 野々市明倫 才田 真由美
野々市明倫 屋敷 美鶴 松 任 花澤 亜紀
松 任 西出 由紀江 松 任 狩野 美枝
翠 星 森野 陽子 金沢錦丘 堀田 明香
金沢錦丘 佐藤 利加 金沢錦丘 六反田美和子
金沢泉丘 溝口 和美 金沢二水 黒田 智子
金沢二水 黒畑 彩子 金沢辰巳丘 藍森 亜紀
金沢商業 高桑 和香 金沢商業 前多 華与
工 業 田多 文弥 工 業 大北 亀代美
工 業 落合 いづみ 金沢桜丘 藤村 幸司
金沢桜丘 泉野 直人 金沢北陵 村井 裕紀
金沢北陵 岡田 尚子 金沢市立工業 本嶋 香緒里
内 灘 淀見 由紀子
能登地区
宝 達 塚本 佐和子 羽咋工業 一瀬 明彦
羽咋工業 西 栄次 鹿 西 関軒 明宏
七尾東雲 林 昭美 七尾東雲 岩島 佐和子
七 尾 窪 きよ美 七 尾 今井 徹
田鶴浜 長谷川 正弥 門 前 西 雅雄
能 登 佐賀 賢一 能 登 數馬 輝美
能 登 堤 夕美香 輪 島 田中 康子
飯 田 浦 達也