第69回全国高等学校PTA連合会大会京都大会
第69回全国高等学校PTA連合会大会京都大会は『Kyoから! 未来を拓く~受け継ぎ、創る新たなストーリー~』のテーマのもと、8月22日(木)、23日(金)の2日間にわたって、京都の平安神宮に隣接する「勧業館みやこめっせ」及び「ロームシアター京都」で開催された。全国から一万名を超える教育関係者が集い、2年後に全国大会を主管する石川県からも視察を兼ねて240名が参加した。メインテーマの「Kyoから」には、「京都の地から」、「今日から」、「協力して」、「(家庭)教育から」等の思いが込められ、過去に開催された全国大会や各地域の様々な研修会で蓄えられた財産を今一度見つめ直し、子どもたちの健やかな未来を創るためには、これからどのように考え、何をすればよいかについて学び合いました。参加者は今日的課題に真摯に向き合って考えることができ、今後のPTA活動や次回の全国大会に繋がる意義のある大会となった。
1日目
開会式はロームシアター京都メインホールで行われ、その模様は他の5つの分科会会場に同時映像配信された。奥野貴史大会実行委員長の開会挨拶に続き、牧田和樹全国高P連会長の式辞、永岡桂子文部科学副大臣、西脇隆俊京都府知事等の祝辞があり、2日間の大会の幕が開きました。表彰式では優良PTA文部科学大臣表彰、全国高等学校PTA連合会会長表彰、役員等表彰、PTA活動振興功労者表彰が行われ、文部科学大臣表彰では本県から小松高等学校PTAが受賞の栄誉を手にしました。
開会式に先立ち、アトラクションとして年間40回も演奏会を実施する京都府立工業高校吹奏楽部「Mambou Jazz Band」によるジャズ演奏が披露され、華やかで心温まる歓迎を受けました。
【分科会】
開会式後の分科会では「よくできるとはどういうことか?」「子どもたちを育む環境づくり」、「すぐそこの未来の仕事」、「高校生の人間関係について考える」、「情報教育を体験する」、「我が子の進路選択にどう向き合う?」をテーマに掲げた6分科会が新ガイドラインに沿った形式で行われ、多くのことを学ぶ機会となった。
2日目
2日目の開始前アトラクションでは京都市立塔南高校吹奏楽部「塔南マーチングバンド・ザ・グリフォンズ」による演奏に続き、平安時代の貴族を連想させる衣装をまとった京都府立鳥羽高校披講研究部員が和歌を節をつけて詠み上げる披講を披露し、京都らしさを醸し出しました。
【記念講演】
記念講演では日本電産会長 永守重信 氏が「学校教育・家庭教育に思うこと」と題して講演した。永守氏は「18歳でどの大学に入るかで人生が決まってしまうかのような価値観はすでに通用しなくなっているにも関わらず、未だにブランド主義、偏差値重視の進路選択から抜け出せていない。暗記とテクニックで難関大学に合格し、大企業に入社したとしても、明るい未来が保証される時代ではない。難関大学に合格するテクニックを身に付けるより、夢を語り、その実現のために行動できる人材を育てるべきだ。」と述べ、「保護者は自分の子どもが何が好きで、何をやりたいのかを常に考え、子どもとともに成長していくことが大切だ。」と主張した。
さらに、日本の大学の問題点として、「英語が話せない」、「実務に直結する専門教育ができていない」、「人間教育の軽視」の3つを上げ、英語で話せることは自信に、専門力が即戦力に、礼儀作法が信用につながると、大学教育の改革を訴えた。75歳の永守氏の座右の銘は「情熱・熱意・執念」だそうで、何歳になっても理想を掲げ、実現させる強い意志と行動力が若さの秘訣だそうだ。最近の講演会では珍しくパワーポイントを活用しない講演だったが、年齢を感じさせない情熱溢れる永守氏の魅力に参加者は引き付けられ、日本を牽引する大企業の創業者が語る説得力に感銘を受けた。記念講演終了後、同時映像配信により分科会報告、閉会式を行い、京都大会は成功裏に幕を閉じた。
【表彰】
〇優良PTA文部科学大臣表彰 小松高校
〇全国高P連会長表彰
個人表彰
・漆原 慎 前県高P連副会長(小松明峰高校)
・関軒 明宏 前県高P連副会長(鹿西高校)
役員等表彰
・金田稔治 前県高P連会長・全国高P連調査広報 (金沢西高校)