令和5年度第1回生活指導・家庭教育の合同委員会を開催しました
令和5年度第1回生活指導・家庭教育の合同委員会を開催しました。
6月22日(木)13:30より、文教会館202会議室において標記合同委員会が開催されました。参加者は県連委員の15名で、終了予定時間を過ぎるまで意見を交わしました。
前半は県高P連事務局の山口より、本年度全国大会が開催される宮城県の震災遺構について話をさせていただきました。4階まで津波に襲われた気仙沼向洋高校では、地震が起こった2011年3月11日(金)が高校入試の採点日であり、生徒は午後放課となっていたそうです。約170名の生徒が14時46分の地震発生当時、部活動中であり、授業中とは違ってばらばらに活動していました。そのような状況のため、普段の避難訓練どおりには行動できず、教員のとっさの判断で避難先も変更し、動けない生徒も補助しながら1km以上、45分かけて移動したそうです。また、校内で重要書類の運搬を行った教職員はマスターキーを持っていたことが幸いし、屋上まで避難することができました。校舎は4階建てで、一時は死も覚悟したそうです。
この校舎は現在震災遺構「伝承館」として公開されています。近くの水産加工工場が校舎に激突した跡や3階に流されてきた自動車、4階の津波あとなどを確認することができます。今回全国大会が開催される仙台市からは距離があり、訪問は難しいかもしれませんが、訪れる機会があれば是非足を運んでください。そのほか、22日の講演では石巻市の旧門脇小学校や旧大川小学校、仙台市の旧荒浜小学校、名取市の震災復興伝承館、女川町の旧女川交番、南三陸町の旧防災対策庁舎を紹介しました。災害時の「自助と共助」で必要となるのは判断力とコミュニケーション力などの生き抜く力です。学校又は家庭だけで育むものではありません。方向性をしっかりと確認し、協力しながら育成を図らねばなりません。その点でも、生活指導委員及び家庭教育委員としての役割の重要性をお話しさせていただきました。
後半は各校のPTA活動の取組状況等を参加した皆さんから報告いただきました。同時に事務局山口より教員の働き方改革の現状と改革への保護者の皆さんのご理解、ご協力をお願いしました。教員の働き方改革は教育力の向上と生徒の学習環境の改善に結びつきます。石川県の教員採用試験の倍率は平成11年には17.8倍でしたが、令和5年には3.4倍になっています。現在でも志の高い若者が教員を志願してくれていますが、教員の労働環境が「ブラック」と言われないよう、若者にとって魅力ある職場となるように県高P連としても協力できることを実践していきたいと思います。各校でも教職員と保護者の皆さんが改革推進のためにできることを話し合っていただければと思います。
各校からはPTAとして、どのように地域と学校との繋がりに協力しているか、役員をどのように募集し、組織を活性化しているか、といった報告が寄せられました。無理をせず、息の長い活動を心掛けて欲しいと思います。
参加された皆さん、積極的な議論有難うございました。