2019年度北信越高P連研究大会長野大会
2019年度北信越地区高等学校PTA連合会研究大会は、7月4日(木)・5日(金)の2日間にわたり、長野市のホクト文化ホール、メルパルク長野で盛大に開催された。今年のテーマは「郷から!未来を拓く~受け継ぎ、創る新たなストーリー~」で、北信越各地から1163名の会員が参加、石川県からも211名が参加した。
開会式では松下妙子大会実行委員長、牧田和樹全国高P連会長の挨拶の後、表彰式が行われ、PTA活動に功績のあった32名に賞状と記念品が贈呈され、本県からは金田稔治前会長をはじめ、6名の方が受賞した。続いて、来賓として原山隆一県教育庁、加藤久雄長野市長が祝辞を述べた。
開会式に続いて行われた歓迎アトラクションでは、飯田OIDE長姫高等学校コンピュータ制御部による「高校戦隊テックレンジャー」のショーが披露された。飯田OIDE長姫高等学校は2つの高校が統合した学校で、統合前の飯田工業高校のコンピュータ制御部が部員不足で廃部の危機に直面したことから10年前に起死回生を狙って誕生したのが「テックレンジャー」というヒーローショーである。日ごろ学習している工業・商業分野を取り込んだ小道具や演出を用い、年間20回以上も地域のためにボランティアショーを実施し、子どもたちに夢と希望を与え、地域の活性化に貢献している。当日のショーではユーモアを交えつつ日々の練習の成果を発揮し、会場を大いに盛り上げ、参加者を感動の渦に巻き込んだ。
その後、4分科会会場に分かれ実践発表や研究討議が行われた。石川県からは第1分科会「高校教育とPTA」に宝達高校、第2分科会「進路指導とPTA」に小松商業高校、第3分科会「生徒指導とPTA」に金沢西高校、そして第4分科会「家庭教育とPTA」には松任高校がそれぞれ日ごろの活動の成果を発表した。夕刻からは教育懇談会が2会場に分かれて開催され、石川県はホテルメトロポリタン長野で73名が参加し、北信越地区の親睦を深めた。
2日目は、「金メダリスト小平奈緒の成長を支えて~選手の力を最大限に引き出すコーチング~」と題して、小平選手のコーチであり、信州大学教育学部教授の結城匡啓氏の記念講演が行われた。スランプ状態であった小平選手に対してどのようにサポートしたらよいのか迷ったとき、小平選手の両親から多くのことを学んだという。例えば父親からの「先生、少し放っておけばいいのです」という言葉から、選手を信じて、少し時間を与え、考えさせ、自分で決めさせること。また、母親からの「いつも通りののびのびと滑る奈緒の姿が見たい。ほかに望むことはない。」という言葉から、信じて見守ること。結城先生が選手を指導する上で大事にしていることは、「常に自分で考えさせる」という父性的な面と「なるべく話をさせて聞く」という母性的な面を使い分けながら、「必ず最後は自分で決めさせる」ということであった。最後に、コーチは選手の自己教育力を伸ばすことが大切であり、人としての成長を促すことで潜在能力が引き出される。しかし、人を育てることに近道はない。12年間失敗し続けた小平選手だが、人としての成長を持つことが金メダルに結びついた。と締めくくられた。
閉会式では、大会宣言が小林恵美長野県諏訪二葉高校PTA会長から提案され、満場一致で採択されました。続いて、福井県高P連の齋藤力会長から次年度開催県挨拶があり、長野大会は成功裏に閉幕しました。
北信越地区高等学校PTA連合会 表彰状受賞者(石川県)
金田 稔治 前県高P連会長(金沢西)
漆原 慎 前県高P連副会長(小松明峰)
関軒 明宏 前県高P連副会長(鹿西)
坂上 裕宣 前県高P連副会長(金沢泉丘)
久保 静香 前県高P連母親代表委員長(金沢西)
二木 芳美前県高P連生活指導委員長(金沢西)